TCGまいログカフェにようこそ! 第5話:冴えないデッキの鍛え方 Fes①

この小説は「まいログTCG研究室」の二次創作になります。
Discord内のまいログチャンネルを基にしたネタが登場しますのでご注意ください。
また、使用デッキについては2020年4月の制限改訂を適用しています。


TCGまいろぐカフェ。
街角のにあるお店で、カードゲームや携帯ゲーム、ノートPCを持ち込んでゲームする人やカフェとして時間を過ごす人も多数いるのだけど…。 シフォン「………。」
すぅ「さっきから何見てるの?シフォン。」

シフォンの視線の先には常連になりつつあるロックさんの姿。
え、まさかそういう…?

シフォン「だって…あのロックさんが真面目に仕事しているのですわよ?」
すぅ「確かに、珍しいね。」
ロック「お主ら失礼にもほどがあるでござるな!!?」

ロックさんはなんとノートPCを開き、真面目に何か作業をしている。
画面は…なんだろ?なにかの図形とタブが大量についてるけど…。

ロック「イ◯レでござるよ。図形の製作ソフトですぞ。」
シフォン「◯ラレ?丸とか星とか色々図形が並んでますわね。」
ロック「こうやって図形の色や形を編集したり、文字を並べて広告を作成するのでござるよ。」
シフォン「そんなソフトがあるんですのね。」
すぅ「そっか、ロックさん広告系のお仕事だっけ、ってことはそれ仕事道具なんですよね。」
ロック「如何にも。なので図形を組み合わせればこういうこともできるでござる。」

ロックさんは素早く手を動かしていくつかの図形を選択する。楕円と、三角を複数かな?
それらを組み合わせるとよく見るお魚の形が出来上がっていた。

シフォン「ーーーっ!!!」

シフォンが若干おかしな挙動をしたが何も言わないでおく。
とりあえず話を戻そう。

すぅ「で、なんでそんなお仕事をやっているんですか?」
ロック「理由でござるか、依頼されたからでござるよ、学校に。」
シフォン「学校……?話が読めませんわね…。」

よくわかっていない表情をするシフォン。
広告事業が学校から広告依頼をされるというと…何かの企画かな?

円華「それはボクから説明するよ。」
すぅ「円華さん。」

円華さんが声をかけてきた。
いつもはデニムとかだけど、珍しくロングスカートをはいている。
なんというか…新鮮だ。

円華「理由は単純。ボクたちの大学の学園祭だよ。」
すぅ「学園祭?」
円華「そ、お祭り。university festival 」

楽しそうに笑う円華さん。

円華「その学祭の運営サークルが、ロックさんの会社に広告の制作依頼をして、いまこうやって作ってもらってるという訳さ。
ついでに言うと、ボクもまいさんには学祭絡みで用事があったからね。」
シフォン「その用事というのはなんですの?確か以前にも言っていましたけど。」
円華「ああ、それは、」
??「いた、こんなところで油売ってたの?」

ガチャリとドアが開けられて。円華さんに声がかかる。
赤のセーターに白のケープ。
ゆったりとした服装。
綺麗な黒髪ロング。

円華「いやだなぁ、油は売ってないよ?江戸時代の商人でもあるまいし。ちゃんと依頼しに来てるって、理葉。」

理葉「どう見ても雑談してるだけじゃない。もう時間もそんなにないのわかってるでしょう?」

突然の来客に戸惑う一同。
そんな中理葉と呼ばれた女性はカウンターに座るなり、

理葉「あ、すいませーん、グランデバニラノンファットアドリストレットショットノンソースアドチョコレートチップエクストラパウダーエクストラホイップ抹茶クリームフラペチーノひとつお願いします。」
すぅ「いや、ここス○バじゃないんですけど。」
理葉「えっ」

ーーーーーーーーーー

理葉「瀬良 理葉、二十歳です。そこの円華と一緒の大学に通ってます。」
円華「同級生でーす。」

とりあえず代わりに出した抹茶オレを啜りながら自己紹介する理葉さん。
よくあんな長い呪文ような注文ができるよね…抹茶しか聞き取れなかった…。
今時の女子大生ってオシャレにス○バとか行くのが流行りなのかな。

あ、なんだろ、私時代に取り残されてる感ある。

まい「えっと、それじゃあ本題に戻ってもらえる?」
円華「話を戻すけど、TCGまいログカフェさんに学祭に出店して欲しいんだ。」

ゲームに没頭するニート系オーナーのまいを無理矢理引き摺り出して、理葉さん、円華さんとお話をさせる。
円華さんが顔を出してたのはこれが理由だったのか。

理葉「私達の大学の学祭は毎年地域の企業さんにも何店か出店してもらって地域交流を深めてもらったり、ステージに上がってもらって、演奏やダンスを披露してもらっているんです。」
円華「だけど、今年は毎年出店してくれていたお店の店長が急遽入院してしまって、出店ができなくなったんだ。人気のある出し物だったし、それがないというだけでも結構影響がありそうなんだよね。」
シフォン「ちなみに理由はなんですの?」
円華「運命力を高めるとか言って滝でドローの訓練中に足滑らせて骨折したらしいよ。」
すぅ「馬鹿なの!?」
理葉「なので、他のお店で出店してもらえるところを探していたんですけど、ちょうどこの間まいろぐカフェさんがテレビに出てたのを思い出して来てみました。」
すぅ「それ、なのでで済むんですかね…。」

テレビ……そうだった、葉月ちゃんの一件で私たちもだいぶ認知されちゃってるのか…。
でも確かに、こういうタイミングでメディアや地域に顔を出していけば、もっといろんな人に知ってもらえるかも。

ロック「拙者もいい機会だと思うでござるよ?大学の学園祭など、そうそう行く機会もないものですぞ。」
まい「えー…だって学園祭ってパリピ系の陽キャの巣窟でしょ?
夜な夜なウェーイとか一揆一揆!とかやってる奴らでしょ?無理無理無理無理。」
すぅ「アイドルのステージに上がって小学生に対抗して私の方が可愛い宣言してたオーナーが今更何言ってんの?
あと一気の文字違います、米騒動でもする気ですか?」
まい「(・ω・`)」
シフォン「私もでた方がいいと思いますわよ?」
まい「レイド…。」
すぅ「少しは社会貢献してくださいオーナー!」

剣盾のレイドバトルにかまけてる場合じゃないから!

円華「あはは、でてもらえるって事で大丈夫?」
まい「……いいよ。そしたら出店にあたっての資料とか、貸し教室のスペースとかの情報も一緒にお願い。何人デュエルできるかとかもわからないと大変だからね。」
シフォン「飲食関係についての資料もお願いしますわ。」
すぅ「思ったより本格的に資料請求しててびっくりだよ…。」
まい「いやここ一応飲食店だし。」
理葉「……ありがとうございます。資料もお渡ししますね。」

ぺこりと頭を下げる理葉さん。

すぅ「ところで、開催日はいつですか?」
理葉「大体一月後ですよ。」
すぅ「思った以上に時間ないパターン!」
ロック「大丈夫でござるよ、実は先駆けてまいろぐカフェ出店時の広告やPVも用意しておいたでござる。」
すぅ「無駄に準備いいですね!?」
円華「ほら、油売ってなかったでしょ?」
理葉「そう言ってるけど、この人みんなが想像してる3倍くらい抜けてますから。」
円華「やだなぁ、そんなことないよ。」
理葉「オフ会で終電逃して翌日の研究発表に出れなくて単位逃しかけたのに?」
円華「うん、ごめん、ボクが悪かった。」

意外、そんなところあるんだ…円華さん。

こうして、TCGまいログカフェは来たる学園祭に向けて出店準備をすることになったのでした。

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すぅ「……シフォン、ロックさんが上げてくれたこのデザインどうかな?」
シフォン「いいですわね。あと、ブース内での飲食物については調理を現地でしないものでなければいいみたいですわ。」
すぅ「つまり、お菓子みたいなスナック系の物なら販売してもいいんだね。」
シフォン「そんなところですわね。」

来たる学園祭に向けて出店するブースの準備をしながら、通常営業もこなす。
忙しいけどちょっと充実してると感じる。
学園祭にちゃんと参加するのって考えてみると初めてかもしれない。

まい「貸出デッキはどうしようかな?」
すぅ「やっぱり定番ですけどブラック・マジシャンに青眼デッキですかね…?大会とかでもないのでプロキシでもいいと思います。盗難対策にもなりますし。」

カードゲームはそもそも子どもや学生が対象で始まっているけど、年数を重ねていくと、当時学生だった人も対象になっていく。
ブラック・マジシャンや青眼の白龍が根強い人気なのはやっぱりそういう面もあるのだろう。
だから、店側としてはブースで交流していく中でこういった人気のあるテーマやカードを広めていって多くの人の交流に役立てればそれで十分な成果になる。

シフォン「お手軽なデッキですと、SRやDDでもいいかもしれませんわね。」
理葉「お邪魔しまーす。パンフレットのサンプルできましたー。」

パンフレット…?あ、そっか、学祭とかだとパンフレットもあるよね。
それぞれの出し物やステージ企画の一覧と開催時間、お店の協賛も同時に乗せるところもあるんだっけ。
シフォンと一緒にパンフレットを見させてもらう。
フルカラーのパンフレットで最初のページには学園長の挨拶が載っている。
続けて目次、お店の出し物は屋外であれば食品関係が主で串焼きや焼きそば、けんちん汁等、屋内であれば漫画研究会やアカペラ部、化学研究部といった比較的が配置されている。えーっと、私たちの出店ブースは…。

シフォン「301、302、303、あ、ここですわね303教し…!!?」
理葉「え、どうしたの?」

シフォンがガクガク震えている。
あ、理葉さんやらかしたなぁ…まさかこのタイミングか…。

シフォン「か…海洋研究会ですの!!」

いきなりスイッチが入ったかのように興奮するシフォン。

まい「あー、これはやっちゃったね、理葉さん…ちょっとパンフ見せて?」

シフォンが興奮しているところから素早くパンフをとって中身を確認するまい。
まい「『私たち海洋研究会では多種多様な海の生き物の飼育をしています、学園祭当日は触ることのできる生き物とのふれあいコーナーを開催します。皆さんも是非来てください。』…うん、そりゃ興奮するわ。」
シフォン「ナマコ!ウニ!ヒトデ!ハゼ!タイ!あの光沢もヌルヌル感も溜まりませんわ!触りたい!触りたいですの!!
ナマコをつつきまくって中身を飛び出させたいですわ!!」

尚も興奮するシフォンをしれっと無視して理葉さんに話しかけるまい。

まい「となりに海産物扱ってるブース置いたのが失敗だったね…。シフォンは魚介類みると興奮しちゃうのよ…。」
理葉「え、えぇ…(汗)」
すぅ「どうします?これ、ブースの営業に関わりますよ?」
まい「まあ、新しいキャラで売り出すしかないね」
すぅ「んな無茶な!」

シフォンに両肩を掴まれブンブンと揺さぶられながら、まいに話しかける。
帰ってきたのは投げやりな返答。
こんなの売り出せるわけないから!!

シフォン「ワカメもいいですわよね!あんのヌメヌメに全身包まれて美容効果も期待したいですわ!ねぇ!ねぇ!」
すぅ「まい!!この駄メイドどうにかしてよ!!あとそれただの薄い本だから!」
まい「あと5分くらい暴走させておけば多分勝手に止まるよ(´・ω・`)」
すぅ「それまで私に身代わりになれと!?」
まい「(´・ω・`)うん」
すぅ「許しませんからねオーナー!」
理葉「なーんだかなーって…。」

まいの言う通り五分ほど経過したのち、シフォンはやっと落ち着きを取り戻し、その間私はシフォンのおもちゃにされまくって頭痛が治らないのでした…。

それから一時間ほど経ってからのこと。
ガチャン。

葉月「おねーちゃーん!」

ダダダッ! ドッ!

すぅ「あぐぅ!!」

お店にやってきた葉月ちゃんが勢いよく私に飛び込んでくる。
鳩尾にクリーンヒット。
しょ、小学生の胆力凄い…!
あとついでに暴走するシフォンを押さえるときに受けたダメージが抜けきってない…!

すぅ「は、葉月ちゃんいらっしゃい、どうしたの…?」
葉月「おねーちゃん!私これ行きたい!」

葉月ちゃんが見せてきたのは学園祭のチラシ。ちょうど私たちが出るキャンパスと同じだ。

葉月「私まだ学校のお祭り行ったことないなーって、すぅおねーちゃんといきたーい。映像研のARヴィジョンで本物みたいに動くモンスター映像とか見たいなー!」

あぁ、もう、ほんと可愛いなこの小学生!!

すぅ「よーし、おねーちゃん葉月ちゃんのために頑張っちゃうよー!一緒に学園祭いこーッ!!?」

突然襲い来る寒気。

シフォン「(๑╹◡╹)懺悔の用意はできているですの?」
すぅ「未遂!まだ未遂だから!!そもそもそんなこと考えてないし!」
シフォン「(๑╹◡╹)つまりゆくゆくは手を出す予定だったと?これはもう、地獄でもどこでもいいので貴女を消し去るしかないですの。」
すぅ「手なんか出さないから安心してよ!あとそれ、某弟大好き兄さんのセリフだから!」

頭の中に響くハ○トォォォォォォォォ!!の叫び。
頼むからこんなところまで出しゃばらないでよナン○ーズハンター!

シフォン「と、すぅをいじるのはここまでにするとして…、葉月ちゃん?私たちもそのお祭りに出店するですの。当日来てくれれば遊んであげられますわよ?」
葉月「ホント!?やったー!」
まい「シフォンー、葉月ちゃんデュエルスペースに出したら大騒動になると思うけど。エンジェルリンクなんか使わせたら特に。」

そうだった…葉月ちゃんがそのまま学園祭に出たら大騒ぎになる。

シフォン「それについては対策を思いつきましたわ。」
すぅ「そうなの?」

なんだろう、不安しかない。
私にいい考えがあると言って大体ヘマする某司令官的なフラグを感じる。

シフォン「とりあえず着ぐるみでも被せておきましょう。」
すぅ「雑ぅ!」
葉月「シフォンおねーちゃんひどいー!」

プリプリと怒ってシフォンに詰め寄る葉月ちゃん。

すると、ちょうどコーヒーをお代わりしようとした理葉さんが立ち上がり…。

理葉「あっ。」

どたぷん。

うん、間違いなくそんな音だった。
漫画の中だけだと思ってたよ。
こんなイメージの擬音って。

理葉「ご、ごめんね?見えなかった。」

完全に頭から理葉さんの胸に突っ込んだ葉月ちゃん。そのまま埋もれるような状態になっている。

葉月「………。(プルプル)」
理葉「だ、大丈夫…?」
葉月「…おねーさんの…おねーさんの、ばかー!」
すぅ「葉月ちゃん!?」
理葉「え、葉月ってこの子が…?」
すぅ「今までの話聞いてなかったの!?」
理葉「ごめん、当日の企画の確認で没頭してた…。」

この人もこの人でマイペースすぎる!

葉月「…怒った!もう怒ったよ!」

涙目になりながら理葉さんに指を突きつける小学五年生。
そうなるよね、理葉さんのこの返しだと。
アイドルとしての自尊心と胸囲の格差社会に傷つけられた少女は怒り心頭だ。

まい「因みに、小学五年生の平均身長は148cmで、葉月ちゃんは7cm低いからまあ小柄になるね。でも発育のいい人はふつうに育つから、差が出ててもおかしくないかも。」
すぅ「いや、なんでそんな知識常備してるんですか。」

オーナーの知識に呆れながらも葉月ちゃんの反応を見る。余程コンプレックスだったんだなぁ…。
…わたしもそんなに大きくないから元々気にしてなかったけど…。
あれ?懐かれたのはそのよしみかコレ…?

葉月「デュエルよ!エンジェルリンクでコテンパンにしてあげるわ!」
すぅ「ちょっと、葉月ちゃん落ち着いて!」
理葉「大丈夫ですよー、すぅさん。」
こっちに向き直る理葉さん。
理葉「あのエンジェルリンクとやりあえるならそれはそれで面白そうだなって。」
すぅ「こっちも乗り気だ!」
シフォン「これななかなか面白い事態になってきましたわね。」
すぅ「面白がってる場合か!」

葉月&理葉「デュエル!!」
すぅ「あーもー!」

勢いよく決闘を始めた二人を尻目に、わたしは泣く泣くスマホを手に取り円華さんに連絡を入れたのであった。

ーーーーーーーーーー

ガチャン。

円華「理葉、いる?」

円華さんがお店に入ってくる。
でも、目の前に広がっていた光景を見て、彼女は全てを察した。

円華「あー、やっちゃったか…。」
すぅ「円華さん…その…この状況なんだけど…。」
円華「大丈夫、僕の予想通りなだけだからさ。」

目の前の葉月ちゃんは完全に茫然自失としていて、理葉さんは若干戸惑った表情をしていた。さながらこんなことになるなんて予想してなかったと言った表情だ。

思いっきり理葉の頬をつねる円華さん。

円華「理葉、キミまた『姫』を使ったんでしょ。」
理葉「いひゃいいひゃい。」

姫。
普通なら聞きなれない単語だが、今の試合を見ていたからよくわかる。

理葉「うぅ…ごめん…ついアイドルデュエリストと聞いて面白そうだったから…。」
円華「手加減はもっとできたと思うんだけど?」

むぎゅむぎゅという擬音。
理葉さんも若干涙目だ。

理葉「は、反省してるから…。」

シフォン「どういうことか一応説明してもらえます?円華さん。だいたい見てたからわかりますけど。」
円華「うん、理葉なんだけど…ネットで大会情報とか漁ってたら聞いたことあるんじゃないかな。『ヘケト』って。」
まい「ヘケト…?ヘケトってまさか…『神』?」

は?神?
三枚のカードのやつ?

円華「多分違うこと想像してるから説明するけど。ネットで有名な遊戯王プレーヤー、ヘケト神って呼ばれてるのがそこの瀬良理葉なんだよ…。」
理葉「円華に勧められて始めたんだけど…、ネット内の大会とかでも勝ってたりしたら、気付いた時にはなんかこう呼ばれちゃってて…。」

理葉さんがいうには大学入学後にゲーム制作をやる傍ら、他のゲームを学ぶために遊戯王のネット対戦に参加。
元々は列車等のファンデッキを使っていたのだが、ある時にこのデッキを組んで以降、結果を残すようになり、名前が一気に知れ渡ったらしい。

シフォン「聞いてはいましたけど、このスペックはおかしいですわね…。これが閃刀姫…。」

閃刀姫。
現在も大会で見かけられる環境テーマの一つ。
閃刀姫レイとフィールドにモンスターがいない場合に発動可能という条件を持った閃刀魔法カードを使い、相手を妨害しながら立ち回るテーマだ。
そして、増殖するGや灰流うららなどの手札誘発も大量に取り入れられている。

葉月ちゃんのエンジェルリンクは先攻で展開して妨害盤面を揃えた後に2ターン目にショットするデッキであり、対して閃刀姫は誘発を多く握れてしまう関係上、1戦目はその展開を悉く妨害し機能不全に陥らされ、ジリ貧のまま敗北した。
2戦目は展開できたものの、相手ターン中にリンク召喚をするマスカレーナの特性を逆手に取られ、リンク召喚しようとしたところを理葉さんはウィドウアンカーでマスカレーナのコントロールを奪い効果を不発に、そのままアクセスコードを立ててショットしてしまった。

正直にいって、ここまで一方的な展開になるとは誰が予想できただろうか。

すぅ「は、葉月ちゃん…その、こういうこともあるから…しょうがないよ…ね?」
葉月「……。」

返事を全くしない。
完全に意識が遠くに逝ってしまっている。

理葉「その…ごめんね…?ちょっと大人気なかったよね…?」
葉月「…うっ…びえええええええん!!」

ギャン泣きである。
柱の男もびっくりのギャン泣き。
まあ、葉月ちゃんのプライドもズタボロだよね…。


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冴えないデッキの鍛え方 Fes② に続く。

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